奇跡の末脚2世キズナ
ダービーでさすがと「ディープインパクト」の2世と思わせる走りを見せた「キズナ」。
あのような直線での末端を繰り出せるのは、あの親の血筋だなと思わせるものでした。
ダービーにしては珍しく、前走がGIではない馬が一番人気になった2013年の日本ダービーでした。
その前の2レースの走りから東京競馬場向きの脚質に切れ味を持っており、このレースでも期待するところは大きかったですが、やっぱりやってくれました。
今年6月の日本ダービーでは、向こう正面までは最後尾につけていましたが、第三コーナー手前から徐々に始め、直線に入る前は13番手程度まで上がってきていました。
しかし、直線では前が空かなかったにもかかわらず、空いた一瞬のすきを見逃さず、素晴らしい脚を見せつけてくれました。
まさに親譲りの飛ぶ走りというものではなかったでしょうか。
先に抜け出した「エピファネイア」を並ぶ隙もなく交わし、親子2代にわたってダービーを制しました。
この馬の魅力は何と言っても末脚でしょう。また、武豊騎手が得意としていた「サンデーサイレンス」の産駒らしい末脚を繰り出します。
これも竹豊騎手の好騎乗を見せた一因ではないでしょうか。
とにかくあの末脚は、今後の夢を広げてくれます。
次はステップレースを使って、凱旋門賞に行くらしいですが、武豊騎手共々、世界最高峰の舞台でリベンジを果たし、頂上を掴み取ってもらいたいと思います。
2013年 日本ダービー キズナ 武豊